「弩(ど)」小学館、刊
【書評】 読売新聞「本よみうり堂」 (2009.6/14:日)付。 毎日新聞 (2009.7/12:日)付。 「王様のブランチ」 (筑摩書房の松田哲夫氏) 作者は「武蔵坊弁慶」「中学生日記」(NHK)等の 脚本家でもある下川博氏。 油井のプロデュースのもと 5月11日(月)に小学館から ついに発売されました。 黒澤明監督の傑作の一つ、「七人の侍」。黒澤監督は、この映画のアイデアを「とある資料がヒントになった」 と、NHKの番組の中で語っている。その資料が何だったのか、監督亡き後は、知る由もないが。 「七人の侍」公開から55年。「1342年、百姓が悪党の襲来に備え、侍を八人雇った」という 神奈川県 ・称名寺に残る古文書を基に、新たな物語が生まれた。 タイトルは「弩(ど)」。家族を、そして村を豊にするために、わったい(因幡方言=規格外の自由人)に 道を切り拓いていく百姓・吾輔の生きざまを、 悪党との戦いを交え描いた時代小説。 青い目の侍や農民、日本ではなじみの浅い武器、この本のタイトルにもなっている弩 (クロスボー)が活躍したりと、 驚きの設定だが、それもまた、日本の史実なのだ。
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